PALROの発売当初より認知症高齢者を対象としたPALROの実証研究に取り組んで頂いている東京都公立大学法人東京都立大学大学院人間健康科学研究科作業療法科学域井上薫准教授のこれまでの研究成果が、この度、国際ジェロンテクノロジー学会の学術誌「GerontechnologyJournal」Vol.21,No.1(2022年3月発行)に掲載されました。介護施設に入所する認知症高齢者に対し、PALROが促進するレクリエーション・プログラムが及ぼす効果について、介入前後の変化を分析したところ、参加者の84.4%がプログラム後の健康状態に有意な改善を示したと、ご報告頂いております。
論文(英語)
Preliminary study on the benefits of using the robot PALRO® in facilitating leisure programs for older adults with dementia
Kaoru Inoue PhD*, Chiyomi Yatsu MSW, Daryl Patrick Gamboa Yao MSOT, Mitsunobu Kohno PhD, Kazuyoshi Wada PhD, Shoji Yamamoto PhD
メッセージ
近年の研究により、私たちの命を長く保つためには、「運動」や「食事」に加えて「人や社会との関わり」が重要であることがわかってきました。 今般の感染症の流行により、他者との交流が健康維持に重要であることの認識が広まったと思います。ご家庭や高齢者施設において、日常的に会話や歌・体操といったコミュニケーションをとることができるPALROの活躍に期待しています。
関連論文・レポート
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)ロボット介護機器開発・標準化事業(開発補助事業)-研究開発課題名「コミュニケーションロボットによる個々の高齢者の生活機能維持・改善の支援を目的とした促し機能の開発と評価」レポート(2019)
人型コミュニケーションロボットを用いた運動プログラムが地域在宅高齢者の身体機能及び認知機能に及ぼす影響:予備的試験発表者 : 谷口優, 石井千恵, 茅沼弓子 掲載誌 : 日本公衆衛生雑誌, 66(5):267-273 (2019)
身体活動ならびに知的活動の増加が高齢者の認知機能に及ぼす影響 -東京都杉並区における在宅高齢者を対象とした認知症予防教室を通じて-. 発表者 : 谷口優, 他 掲載誌 : 日本公衆衛生雑誌, 56(11):784-794 (2009)
谷口 優 様
国立環境研究所
主任研究員
医学博士
①の実証の様子
②の実証の様子
PALROはもう、スタッフの一員です!
「PALROを導入したきっかけは、介護スタッフからの声でした。施設に入居している高齢者の多くは認知症を患っており、認知症の方へのコミュニケーションを補う存在としてPALROの導入を決めました。レクリエーションは、なかなか大変。でもPALROなら簡単・楽しい。
「フロアでは毎日レクの時間を設けているのですが、レクが苦手なスタッフでもPALROに”レクやって”というだけで、レクリエーションをやってくれるので、よく使っています。*1長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)とは、長谷川和夫によって作成された簡易知能検査である。言語性知能検査であり、失語症・難聴などがある場合は検査が困難となる。日本においては、MMSE(*2)と並んでよく用いられる。かつては「長谷川式簡易知能評価スケール」と呼ばれていたが、2004年4月に痴呆症から認知症へ改称されたことに伴い、現在の名称に変更されている。認知症検査で行われる場合は、およそ10~15分を要する。
*2MMSE ミニメンタルステート検査(ミニメンタルステートけんさ、Mini Mental State Examination、MMSE)は、認知症の診断用に米国で1975年、フォルスタインらが開発した質問セットである。30点満点の11の質問からなり、見当識、記憶力、計算力、言語的能力、図形的能力などをカバーする。24点以上で正常と判断、10点未満では高度な知能低下、20点未満では中等度の知能低下と診断する。
2018年度の介護報酬改定では、高齢者が「自立・回復」できる施設が優遇されます。このため、自立支援がどれだけ生活機能改善に役立っているか定量的に評価する必要があります。
AMEDの実証実験でも利用されたICFは有効な評価観点ではありますが、評価項目は約1500項目に及ぶ上、どれだけ改善しているかを表現するには手集計が必要です。
これは、日頃の業務で多忙なスタッフの方々に大きな負担となってしまいます。
この問題を解決するために、富士ソフトはICFに準拠して簡単に計測できる「おてがる愛CF」を提供いたしました。
「おてがる愛CF」は、お手持ちのiPadやiPhoneでICFに基づいて生活機能の改善を簡単に見える化することができます。
・ご利用者毎に評価項目を選定PALROの発売当初より認知症高齢者を対象としたPALROの実証研究に取り組んで頂いている東京都公立大学法人東京都立大学大学院人間健康科学研究科作業療法科学域井上薫准教授のこれまでの研究成果が、この度、国際ジェロンテクノロジー学会の学術誌「GerontechnologyJournal」Vol.21,No.1(2022年3月発行)に掲載されました。介護施設に入所する認知症高齢者に対し、PALROが促進するレクリエーション・プログラムが及ぼす効果について、介入前後の変化を分析したところ、参加者の84.4%がプログラム後の健康状態に有意な改善を示したと、ご報告頂いております。
論文(英語)
Preliminary study on the benefits of using the robot PALRO® in facilitating leisure programs for older adults with dementia
Kaoru Inoue PhD*, Chiyomi Yatsu MSW, Daryl Patrick Gamboa Yao MSOT, Mitsunobu Kohno PhD, Kazuyoshi Wada PhD, Shoji Yamamoto PhD
谷口 優 様
国立環境研究所 主任研究員
医学博士
メッセージ
近年の研究により、私たちの命を長く保つためには、「運動」や「食事」に加えて「人や社会との関わり」が重要であることがわかってきました。 今般の感染症の流行により、他社との交流が健康維持に重要であることの認識が広まったと思います。ご家庭や高齢者施設において、日常的に会話や歌・体操といったコミュニケーションをとることができるPALROの活躍に期待しています。
関連論文・レポート
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)ロボット介護機器開発・標準化事業(開発補助事業)-研究開発課題名「コミュニケーションロボットによる個々の高齢者の生活機能維持・改善の支援を目的とした促し機能の開発と評価」レポート(2019)
人型コミュニケーションロボットを用いた運動プログラムが地域在宅高齢者の身体機能及び認知機能に及ぼす影響:予備的試験発表者 : 谷口優, 石井千恵, 茅沼弓子 掲載誌 : 日本公衆衛生雑誌, 66(5):267-273 (2019)
身体活動ならびに知的活動の増加が高齢者の認知機能に及ぼす影響 -東京都杉並区における在宅高齢者を対象とした認知症予防教室を通じて-. 発表者 : 谷口優, 他 掲載誌 : 日本公衆衛生雑誌, 56(11):784-794 (2009)
①の実証の様子
②の実証の様子
PALROはもう、スタッフの一員です!
「PALROを導入したきっかけは、介護スタッフからの声でした。施設に入居している高齢者の多くは認知症を患っており、認知症の方へのコミュニケーションを補う存在としてPALROの導入を決めました。
PALROはレクリエーションをより楽しくしてくれています。”レクやって”というだけで、ご利用者様が疲れない程度の時間で、毎日、日替わりでクイズやゲームやダンスなんかを織り交ぜたレクリエーションを進行までしてくれます。さらにPALROによってスタッフも癒されたり、現場も明るくなってスタッフとご利用者とのコミュニケーションも増えたりしています。
PALROを導入する前から介護士が客観的に状態を計測できる、DBD(認知症行動障害尺度)やHDS-R(長谷川式簡易認知症スケール *1)で認知症の状態を計測していました。
PALROの導入後、DBDによる計測結果を見ると、認知症のBPSD(行動・心理症状)は継続して改善しています。HDS-Rに基づいた結果を見ても、PALROを使っていない施設では悪化傾向にありますが、PALROを使っている施設では現状を維持しています。このように、定量的にはもちろんのこと、体感でも良い効果を実感しています。
また、PALROには簡単に動作を拡張できるPALROちょっとコマンダーがあります。
例えば、施設への来訪者に対して、PALROに施設の紹介をしてもらっています。施設の特徴がわかりやすく伝わりますし、PALROをさらに楽しく使えています。
PALROちょっとコマンダーは、『PALROにちょっと何かをやらせてみよう』というアプリケーションです。 プログラミングの知識がなくても、PALROちょっとコマンダーを使えば、PALROに新しい動きを追加することができます。」
レクリエーションは、なかなか大変。
でもPALROなら簡単・楽しい。
「フロアでは毎日レクの時間を設けているのですが、レクが苦手なスタッフでもPALROに”レクやって”というだけで、レクリエーションをやってくれるので、よく使っています。
スタッフがレクリエーションしているときには、どうしてもその場を離れなければならなくなった場合、レクを中断しなければならないことがあります。
でも、PALROならレクリエーションを任せられます。
短時間でも他のご利用者様に対する介助や業務ができてすごく助かっています。」
*1長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)とは、長谷川和夫によって作成された簡易知能検査である。言語性知能検査であり、失語症・難聴などがある場合は検査が困難となる。日本においては、MMSE(*2)と並んでよく用いられる。かつては「長谷川式簡易知能評価スケール」と呼ばれていたが、2004年4月に痴呆症から認知症へ改称されたことに伴い、現在の名称に変更されている。認知症検査で行われる場合は、およそ10~15分を要する。
*2MMSE ミニメンタルステート検査(ミニメンタルステートけんさ、Mini Mental State Examination、MMSE)は、認知症の診断用に米国で1975年、フォルスタインらが開発した質問セットである。30点満点の11の質問からなり、見当識、記憶力、計算力、言語的能力、図形的能力などをカバーする。24点以上で正常と判断、10点未満では高度な知能低下、20点未満では中等度の知能低下と診断する。
大規模実証実験では、約40%の被介護者に効果認められました。
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が実施した「介護分野におけるコミュニケーションロボットの活用に関する大規模実証実験」にて、96施設、866名を対象にWHOの国際生活機能分類(ICF(*3))を評価指標として、定量的・実証的データの収集・解析が行われました。
実権対象の機器に選定されたコミュニケーションロボットは19機種、1,000台以上。
PALROは、採択機種中最多の186台が導入され検証されました。
結果として、被介護者の34.2%の方について、コミュニケーションロボットの利用による自立向上(活動項目の自立度向上)および、生活の活発化改善効果が認められています。
この実証でPALROは「介護者代替プログラム実施型」(*4)のコミュニケーションロボットに分類されました。
介護者代替プログラム実施の被介護者への改善率は37.2%、介護者の業務負担軽減の効果は44.4%になりました。
*3「ICF」とは、International Classification of Functioning, Disability and Health(国際生活機能分類)の略で、WHO(世界保健機関)で1980 年に制定された「ICIDH(International Classification of Impairments, Disabilities and Handicaps・国際障害分類)」の改訂版です。
「ICF」は 2001 年に制定され、正式名称は「生活機能・障害・健康の国際分類」といいます。障害に関することや、健康に関することなどを1424 項目に分類し、それらが複雑に絡み合って相互作用していると考えたものです。
*4「介護者代替プログラム実施型」とは、体操のプログラム、レクリエーション、その他回想法や認知症対応を想定したプログラムなど介護者が設定したON/OFFや日時に設定されたプログラムが実行されるロボットの総称。
介護機器にコミュニケーションロボットが加わりました。
経産省と厚労省が決めているロボット技術の介護利用に置ける重点分野である、介護ロボット5分野8項目に対して、AMEDが行った実証実験の結果を以って、新たに1分野5項目が加えられました。
追加された重点項目の中には、「高齢者等とのコミュニケーションにロボット技術を用いた生活支援機器」が加えられ、国がコミュニケーションロボットを介護現場に取り入れようとする方針が明らかになりました。
大規模な実証実験では定量的に証明されました。
ICFを活用して、改善が定量的に計測できました。
効果測定をするために、利用されたのはICF。障害や健康に関することを約1500項目に分類して、項目ごとに対象となる方の生活機能を定量的に計測できる手法です。2016年度の実証では、この基準が適用され、様々な面から効果測定が行われました。
「おてがる愛CF」は負荷なく定量的な計測が可能!
2018年度の介護報酬改定では、高齢者が「自立・回復」できる施設が優遇されます。このため、自立支援がどれだけ生活機能改善に役立っているか定量的に評価する必要があります。
AMEDの実証実験でも利用されたICFは有効な評価観点ではありますが、評価項目は約1500項目に及ぶ上、どれだけ改善しているかを表現するには手集計が必要です。
これは、日頃の業務で多忙なスタッフの方々に大きな負担となってしまいます。
この問題を解決するために、富士ソフトはICFに準拠して簡単に計測できる「おてがる愛CF」を提供いたしました。
「おてがる愛CF」は生活機能の改善を簡単に見える化します。
「おてがる愛CF」は、お手持ちのiPadやiPhoneでICFに基づいて生活機能の改善を簡単に見える化することができます。
・すぐにグラフ化
改善の経過がすぐにグラフ化されます。
変化がわかりやすく、自立支援のための対策が打ちやすいことも特徴です。
是非、無料でお試しください。